内藤誠監督舞台挨拶あり「ネオンくらげ」
2006 / 07 / 22 ( Sat )
川頭義郎監督「涙」をビデオ鑑賞。
若尾文子主演としては珍しい松竹映画。
若尾文子演じる薄幸の女工が最後に幸せになる物語。
(ヤマハと思われる浜松の楽器工場で働いている)
若尾文子&田村高廣は後の「清作の妻」よりもずっと若く初々しい。
美しい風景をバックにした感傷的で美しい物語。
ラピュタのレイトショーに「ネオンくらげ」を観に行くと補助椅子に座布団まで出る超満員。
何故に?と思っていると、内藤誠監督の舞台挨拶があったのだ。
上品な方で、上映前の挨拶で、
岡田茂に1千万円という低予算でつくるならどんな内容でもいいと言われて作った作品で、
自分にとって唯一のR指定なんで、内容にビックリしないで下さいね、
三上寛の歌に合わせたようなストーリーです、とおっしゃってた。
新宿を舞台にした不思議な雰囲気のある作品。
なかなか面白かった。
主演の山内えみこは川上麻衣子に似た和風の顔立ちの女優。
荒木一郎はミッシェル・ポルナレフみたいな恥ずかしい衣装で登場。
私、かなり受けました。
ベッドシーンは、モタモタ服を脱ぐところもカットせずに映していたりで
結構リアル。
どのベッドシーンも全体的にカットが少なく長いショットが続くので、
人様のプライベート映像をのぞき見ているような感じ。
ゴールデン街のバーが舞台で、そこに変態役の田中小実昌登場。
場内笑いが起きる。
それから、ベッドシーンのとき前衛ジャズがながれるのがミスマッチで面白い。
監督は当時ピットインで飲んでて、その縁で仲間に演奏してもらったと
言っていた。
荒木一郎のヒモ姿は、恥ずかしい衣装も含め、素敵でした(笑)。
作品上映後、内藤監督は恥ずかしそうにまた
「自分にとっての唯一のR指定の作品です」と言っていた。
この作品の中で、女性がカラダを売らなければいけないように、
ああいう映画をつくらなけばいけない時代だった、
荒木一郎が台本を読んで面白いから出てあげると言われ、出演となった
と話しただけで、
ピンク映画であることを恥ずかしがっているかのように、
早々と逃げるように退場されてしまった。
時代の空気が流れる、なかなかいい作品だったけどねぇ。
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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画