『パンズ・ラビリンス』
2008 / 01 / 09 ( Wed )
今日はレディース・デイなので会社帰りに渋谷に行き、QAXシネマにて『パンズ・ラビリンス』を鑑賞。
同じビルのシネマヴェーラやユーロスペースはよく行くけれども、QAXシネマは初めて。
ユーロスペース、シネマヴェーラと同様、いやそれ以上に立派な劇場です。椅子なんてひじ掛けにまでクッションがきいていて座り心地ちが良くて寝ちゃいそうです。
で、『パンズ・ラビリンス』、とても評判がよいので観たかった作品です。
ううっ、恐ろしかった…。
これはちょっと、子供には見せられませんですね。PG-12指定なのも正直納得です。
この残酷さ、グロテスクさ、暗い色彩感覚がゴヤなんかを生んだスペインの映画なんだなぁと思いつつ観ました。
前半で主人公の少女・オフェリアが『不思議の国のアリス』のアリスと同じようなエプロン・ドレスを着るのですが、アリスのドレスが紺色だったのに対してオフェリアのドレスは深い緑色で、物語の舞台である森と同じ色。
オフェリアを演じたイヴァナ・バケロに深緑のドレスがよく似合っておりました。
この映画の皮肉なところは、オフェリアの母親は仕立て屋の夫(オフェリアの父親)がスペイン内戦で亡くなった後独裁政権の軍人の妻になった、つまりファシスト側に魂を売った女性という設定であるということと、映画の中ではレジスタンス側の勝利で一応終ってますが結局フランコの独裁政権は1975年まで続いたという歴史的事実にあると思います。
東映映画や70年代エログロ日本映画はへっちゃらワタシですが、『パンズ・ラビリンス』のグロテスクさ、残酷さ(ストーリーも含めて)にへこみました。
スペインという国の厳しさを垣間見たような気がいたしました。
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