まず神保町シアターの市川崑特集、『あなたと私の合言葉 さようなら、今日は』を鑑賞。
この作品のDVD は持っているのですが未見で、今回初めて観ました。
冒頭、柴田吾郎当時の田宮二郎が会社の廊下で同僚とおしゃべりする場面、スピーディな台詞の棒読みの連続で、次の若尾文子が京マチ子からの電話を受けるところも、また台詞棒読みで、このまま棒読みで続くのかと思いきや、普通の口調に変わります。
小津安二郎っぽいところもあって(佐分利信が父親役)、そういう意味でも面白いのですが、この作品を観ていて思いついたイメージが、前川國男とか丹下健三などのモダニズム建築。
特に映画の中に有名なモダニズム建築が出てくるわけではないのですが、映画に映るオフィスや街の風景や映画が持つモダンな雰囲気が、この時代のモダニズム建築を感じさせるんです。
この作品と同時代の小津安二郎の作品を観ていても、モダニズムな匂いはまったくしないのだけれど。
そうそう、1959年当時の不二家で佐分利信が買い物するシーンがありました。頑張れ、不二家!
映画を観た後、エチオピアに行きチキンカレーを食べる。カレーが出てくるまでえーらく待たされるし、カレー、美味しくない。昔はもっと美味しかったような気がするのですが。
で、気分を直そうと、すずらん通りにあるTea House TAKANOへ。
ここも昔よく通ったお店。店内が明るいので、神保町で買った本を読むのにちょうどいいのです。
ナッツミルクティーの甘さと温かさに昇天。癒されたわぁ。

JR御茶ノ水駅に行くと、紀元節復活運動をされている活動家の方々がいらっしゃいました。
雪が降っていれば『日本春歌考』だったのに、あいにく今日は雪じゃなかったのでした。


新宿武蔵野館のレイトショーで『現金に体を張れ』を鑑賞。
日本最終上映です。
去年のシネマヴェーラでの上映を逃したので、この作品を観るのは初めてなのですが、空港でオバサンに抱かれた犬が映ったとき、どういう結末になるのか予想がついた、というか過去に別の映画で同じ展開を見たような気がするのですが、はて、どの作品だったのだろう…。
最後、○○が滑走路で○○○○となっているを見て、映画的エクタシーを感じました。