今年最初の劇場での映画鑑賞。
大雨の中、シネマヴェーラの丹波哲郎追悼特集へ。
混むと予想して11時からの初回に行く。
中川信夫監督の『怪異宇都宮釣天井』。
漢字が並ぶ題名でわかりにくいですが、怪異、宇都宮、釣天井、ということ。
宇都宮釣天井事件を題材にした時代劇。
怪奇と銘うっているが、怪奇はほんのちょっぴり。
丹波哲郎はずっと顔を隠していて、その状態で台詞を言うので、
モゴモゴ言って聞き取りにくい。
ちょっと退屈。
そして、石井輝男監督の『太平洋のGメン』。
今回ニュープリントでの上映。パチパチパチ。
ニュー東映の火山爆発ドカーン、たまりません。
見事につくられた娯楽作で、石井輝男の職人的な腕の確かさに改めてウーンと唸る。
ストーリーは他愛のないものですが、素晴らしいショットと編集と、
映像に合った音楽が流れ、まったく飽きさせません。
最初のジャズをバックに玄界灘にボートがいくシーンから目が釘付け。
別荘で、江原真二郎、丹波哲郎、沖竜次などの顔のアップが次々切り替わるところ、緊張感に満ちてて良かった。
中でも、長崎から神戸に向かって列車が走る俯瞰のショットが2回ありましたが、これが見事。
そして、『黄線地帯』で見せてくれた見事な神戸のカスバが、この作品でも出てくる。
『黄線地帯』ほど長くカスバでのシーンが繰広げられるわけではないのですが、
あの魑魅魍魎の世界を観ることができ、石井輝男ファンとしては嬉しい。
このカスバを江原真二郎が佐久間良子と歩き、途中佐久間良子が怪しい老婆からセロリを買うシーンなんてある。
そして、1973年の『やさぐれ姐御伝 総括リンチ』で、また素晴らしい神戸のカスバのセットが現れるのだ。
ところで、片岡千恵蔵は歯が悪いのでしょうか。
フガフガいって何言っているのかわかりません。
江原真二郎は、『花と嵐とギャング』の楽隊を彷彿させる狂犬的な役柄。が、ラスト無理矢理ヒロインの佐久間良子と引っ付いて終わり。
丹波哲郎は最初かなりのワルかと思わせておいて、
最後組織に棄てられる哀れな男の役柄。
はっきりいって、ストーリー、脚本は二の次です。
風光明媚なロマンチックな港町、長崎、神戸、横浜と南から観られて、
スバラシイ写真の連続で楽しかった。
真面目につくった作品だとの印象ですが、
最近上映の機会がほとんど無かったのは(ニュープリントがなかったのは)、
江原真二郎、片岡知恵蔵という地味な主役のせいでしょうか。
東急ハンズに行き、湯たんぽを買いました。
ワタクシ、湯たんぽは日本だけのものと思っていましたが、
先日観た『5時から7時までのクレオ』の中で、主人公の女の子が、
猫のカバーのカワユイ湯たんぽを抱くシーンがあり、
フランスにも湯たんぽ、それも猫カバーのものがあることにビックリしたばかり。
東急ハンズには1961年のフランスのような、カワイイ猫の湯たんぽは売っていませんでした。
かわりにボア生地のカバーを同時購入。


ウチは鉄筋コンクリートのマンションなのですが、
建物の構造的な問題で、異常に部屋が寒いので、
ルクルーゼで白花豆を煮てみました。
煮ている間は部屋があったまります。
部屋にストーブがあれば、ストーブの上に鍋やヤカンが置けて、いいのに…。
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