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『(秘)色情めす市場』そして最終兵器・鈴木則文・来場!

本日はラピュタの「性と愛のフーガ 田中登の世界」の最終日。
これまでビデオでしか見たこがとない『(秘)色情めす市場』を初めてスクリーンで鑑賞。
ニュー・プリント上映。
始まってすぐのカメラの動きにもう鳥肌が。
ドヤに光がこぼれ、「リターン・トゥ・フォーエヴァー」風の曲が流れるモノクロの画面の神々しさ。
そう、この作品を形容するのに思い浮かぶ言葉が「神々しい」。
今回改めて凄いなと思ったのが、高橋明。
もう本当に、ああいうヤクザな人が大阪にいる、というようにしか見えない。
勿論、花柳幻舟(怪演)、絵沢萠子、夢村四郎の演技もすごい。
そして芹明香。母親が流産しそうになり運ばれた後、涙を流すときの表情の素晴しさ。
芹明香と宮下順子が一緒に映り、会話を交わすシーンが2回あるけれども、二人の女優の質の違いが際立ち、違和感を感じるところでもあります。
自身の壮絶な人生がスクリーン上でも滲み出ている芹明香と、あくまで女優として演技する宮下順子。
この作品に宮下順子はいらなかったかな。
映画はここまで表現することができるのか、ということを知らしめさせる作品であると再認識。

渋谷に移動し本日初日の「最終兵器・鈴木則文降臨!」に行くためシネマヴェーラへ。
立ち見客多数。

『まむしの兄弟 恐喝三億円』。
70年代劇画風ユーモアが満載。
ああ次は○○というボケを言ってくれるだろうな、という観客の予想にことごとく応えてくれる安心感。
が、去年観た『まむしと青大将』(監督・中島貞夫)と同じように、菅原文太・川地民夫の主人公コンビとは別に松方弘樹と堀越光恵の部分がかなりクローズ・アップされていて(『まむしと青大将』だと荒木一郎と川谷拓三それに緑魔子)、彼らの悲劇的な最期の印象が強い。
そんなことも感じましたが、終始安心して観ながら大笑い致しました。

そして鈴木則文監督、柳下毅一郎氏によるトークショー。
あの、鈴木監督って、石井輝男みたいに滑舌が良くおしゃべりが上手なわけではないので、今日はこんなお話してました、と文章化するのが難しいです。
柳下氏の質問に対し、「うん」、「そうねー」、「忘れた」とお答えになるぐらい。
けど、決してエラぶらない魅力的な人柄が短い言葉から伝わってきて、好感が持てました。
自分は娯楽映画の監督であり、観客が入ってなんぼなので、今回の特集でお客さんがたくさん来るよう滝に打たれて祈ってました、とおっしゃられたのが最高に面白かった。
柳下氏が小難しい言葉にまとめて質問するのだけれども、それに対し鈴木監督は「そんな難しいことボクはわからない」と返されるのでした。
柳下氏が同じ天尾完次プロデューサーの石井輝男監督の作品は陰惨な傾向があるのに比べ、鈴木監督の作品は明るいと言ったところ、鈴木監督は「そんなことないですよ。石井さんはパイオニアですよ」と答えてられた。
『徳川セックス禁止令 色情大名』での渡辺文雄のフランス語の長セリフについて、渡辺文雄が考えてしゃべっていたんだと言っていました。
鈴木則文監督×柳下毅一郎氏

そして、名和宏さんもご登場。
名和さんは、東映でヤクザ映画に出ていながら同時にポルノ映画にも出ていて、若山富三郎に羨ましがられたとおっしゃってました。
トークショーの最後に、鈴木監督が柳下氏に明日以降の上映作品の宣伝をするように言っていたのが、さすが娯楽作品監督という感じでした。
今特集の上映作品は監督が選出したのではないけれども、『文学賞殺人事件 大いなる助走』は監督ご自身から是非入れてくれと希望した作品なのだとか。
なぜなら、他の作品は人のお金でつくったけれど、これは自分のお金でつくったから、だそう。
会場を退出される時も何度も手をふっていた鈴木監督、とてもチャーミングな方でした。
石井輝男監督、鈴木則文監督二人に共通して言えるのが、本当にお客さんを喜ばしたい、面白がらせたい、というサービス精神の旺盛さ。
そういう気質があの東映ポルノ路線をつくったのだなと。
鈴木則文監督×柳下毅一郎氏×名和宏氏


そして『徳川セックス禁止令 色情大名』(ニュー・プリント)を鑑賞。
監督によると飲み屋でのネタがそのまま作品になったのだと。
まさに「くだらないことを真面目につくった」一作。
ここまでやられると、参ったとしか言いようがありません。
所々におおっと思うような素晴しいショットが垣間見えるのもまた楽しい。
荒木一郎の音楽が最高(hotwaxから「やさぐれ姐御伝 総括リンチ~やさぐれ歌謡最前線」というCDが出てます。ワタシの愛聴盤)。
『白い指の戯れ』の中で流れていた曲(冒頭、伊佐山ひろ子が谷本一と手をつないで作品タイトルが出たときに流れる)が、この作品でも流れてました。
同じ1972年の製作。どちらの為につくられた曲なのかな?
杉本美樹、やはりセリフ棒読み。
杉本美樹とサンドラ・ジュリアンが水しぶきや菜の花畑の中を裸で走る無意味さにもう場内爆笑。
ちなみに劇中連呼されていた法令175条「閨房禁止令」、現在日本の刑法では175条は「わいせつ物頒布罪」ですよ。
ココニ注目シテクダサイ。
(法学部出身のプチ知識を披露してみました)
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23 : 59 : 59 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(6) pagetop
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コメント
定点観測のように、ラピュタ阿佐ヶ谷の田中登特集をレポートしていただき、有難うございました。楽日は、『(秘)色情めす市場』が、急遽、夜9時からの追加上映されるなど、大盛況のうちに、無事、終了しました。恐らくラピュタとしても過去最高の記録ではないかと思われます。さらにサプライズとして俳優の高橋明さんが来てくれて、一緒に『めす市場』を見た後、結城さんのトークに参加してくれました。今後、大阪でラピュタと同じプログラムでの上映があり、博多、大分、松本など地方上映もどんどん決まりつつあります。
なお、ホットワックスの別冊「映画監督・田中登」の田中監督の7時間にわたるロング・インタビューはどうやら、私が最終のまとめをすることになりそうです。こちらも、7月頃、刊行予定ですので、乞う、ご期待です。
by: 高崎俊夫 * 2007/04/22 14:03 * URL [ 編集] pagetop
高崎さん
定点観測…、恥ずかしいです。
荒木一郎特集の時もそうですが、この人はスゴイと思うと、上映作品全てに通って観ないと気が済まなくなる性分でして。

昨日、高橋明さんがいらしたんですか!
(実はかなり好きです)
作品が『めす市場』だっただけに、ディープな秘話が繰広げられたのではないかと想像いたします。
うう、拝聴したかったです・・・。
Hotwax別冊はもちろん購入するつもりですが、
高橋明さんのインタビューも収録されていれば救われます。

Hotwaxという雑誌が創刊されていることもそうですが、いまの若い世代に70年代の文化はジャストフィットする普遍性を持っているのではないかと思います。
その一例がロマンポルノだったり、荒木一郎だったり、鈴木則文だったり。
もしかすると、あと10年後、若者は80年代の文化を憧れを持ってみるのかもしれません。

「映画監督・田中登」楽しみにしております!
by: リネン * 2007/04/22 14:52 * URL [ 編集] pagetop
こんにちは。
昨日はほぼ1日映画漬けでしたでしょうか?お疲れ様でした!
私もサッカー観戦した後にシネマヴェーラに行って、トークショーと「徳川セックス禁止令 色情大名」を観て来ました。
鈴木監督の「滝に打たれていました」発言は面白かったですね。話の端々から娯楽監督としてのキャラクターが伝わってきました。名和さんの登場もうれしかったですねえ。
映画のほうは、「お金を掛けながら、とんでもなく笑わせてくれる」ところが素晴らしかった!まじめなナレーションとところどころにちりばめられる笑える場面のギャップが最高です。名和さんはあくまでも殿様していて、そこも良かったですね。
by: なべら * 2007/04/22 15:51 * URL [ 編集] pagetop
なべらさん
また、ニアミスでしたか。

監督、照れ屋さんでかわいいと思いました。
「作品は後世に残らなくても構わない」「映画は娯楽だ」という潔い発言、ステキでした。
それにしても、あそこまでおバカな内容をお金をかけてつくるのは贅沢だなぁと。
最後のテロップのバカバカしさにも大笑い。
私はこれを刑法175条「わいせつ罪」への表現者としての批判だ、と邪推いたしました。
名和さんの真面目な演技もおかしかったです。
by: リネン * 2007/04/22 16:18 * URL [ 編集] pagetop
鈴木則文特集も楽しみですね。
私は、他にも気になる特集があるのですが、とりあえず鈴木監督をメインに通ってみたいとおもっております。
それにしても…う~ん、やはりサプライズゲストがあったようですね。高橋明さんだったとは!私21時の回に行ったので、受付のモニターからもれてくるボソボソとした話し声や拍手の音を聴きながら、良いな~良いな~と思っておりました(笑)もしかしたら高橋さんとも擦れ違ったかな…是非、拝見したかったですな~。
ところで、芹明香さんは御自身も壮絶な人生を送られているのですね。私こちらの記事で初めて知りました。
by: kobutatoahiru * 2007/04/22 17:22 * URL [ 編集] pagetop
kobutatoahiruさんは、シネマヴェーラ→ラピュタでしたか。
逆でしたね。
きっとシネマヴェーラでkobutatoahiruさんとすれ違いましたね。
ちなみに私は後ろから3列目のセンター・ブロックの一番右端に座っていて、左隣はコーヒーを持ってきた女の子でした(って細かい)。
日本映画ファンを困らせないように、都内の名画座には事前にプログラムの談合をしてもらいたいぐらいです。トホホ。

高橋明さんのお姿、拝見したかった。
荒木一郎さんのトークショーできいたのですが、芹明香さん、出所後かなり太っていて、荒木さん、驚いたそうです。
で、荒木さんが身元引受人になり、一年間荒木家の家政婦さんをしたのだそうですよ。
(当時荒木さんは池玲子や杉本美樹が所属する芸能事務所の社長もやっていて、もともと芹明香さんは荒木さんが見つけてきてデビューさせたのです)
女優になる前も、若くしてかなり色々なことをしてきたそうです。
そういうものも含めて作品に出ていたなと思います。
by: リネン * 2007/04/22 18:03 * URL [ 編集] pagetop

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♀。会社員。独身。
東京23区在住。
深煎りコーヒーが好き。
成瀬巳喜男監督作品56本を
劇場で観たのが自慢。

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