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ロバート・アルトマン『ロング・グッドバイ』

PFFの最終日は最後にふさわしい題名のロバート・アルトマン『ロング・グッドバイ』。
ロサンゼルスを舞台とした濃密な70年代の耽美的世界に深く激しく魅了されました。
特に、エリオット・グールドが自宅で夜中靴を履いたまま寝ていると、飼い猫がグールドの上を飛び跳ねるところから(この猫、大熱演)、旧友テリー・レノックスをティファナまで送るところまでの美しさったら!
主題歌「The Long Goodbye」が次々と色々なアレンジで演奏されるのが印象的で、メキシコの葬儀の音楽までが「The Long Goodbye」。
エリオット・グールドがマッチに火を点けるのがカッコよくて、マッチの箱で擦るのではなくて、バーのカウンターやメキシコの地面まで至る所でマッチを擦るのです。
グールドが住むアールヌーヴォーなペントハウスがまたムーディで、洒落たエレベーターを上がり、ロウソクが置いてある有機的なデザインの廊下を渡り部屋に入るようになっていて、向かいの部屋には一日中素っ裸の女の子の集団がダンスの練習をしていたりする。
グールドは覚えのないことでギャングのマーティに脅されるのですが、そのマーティのキャラクター描写が強烈で、突然恋人を○○で××したり(この時の手下達の慌てふためいた顔を捉えるのがうまい)、グールドがマーティの事務所を尋ねると、いきなりマーティが全員裸になれと言い出し、全員裸になったかと思えば、次にはゾロゾロを皆裸で部屋を出て行くところなど、とてもおかしい。
グールドが夜の街で、依頼人のウェイド夫人が車で走ってどこかへ行くのを見つけ追いかけるのですが、その時のL.A.の風景ったら何ともゴージャスかつけだるく70年代の雰囲気にあふれていてすっかり魅了されたり、グールドが車と同じ速さで走り続けるのを見て、松田優作のあの走りの原型はここにあったのかと発見できたり。
ワタシは原作を読んだことがないので、どういう結末なのか知らずに観ていたのですが、最後この映画は『第三の男』だったということがわかります。
ちゃんとアリダ・ヴァリとすれ違う有名なラストも再現されています。
あの並木道をグールドがダンスをしながら歩き、終了。
70年代虚無的ダンディズムを堪能いたしました。
映画が終わり劇場を出ると、そこは湿度の高い猛暑の渋谷で、現実に引き戻されそうになるのだけれど、映画の世界に浸っていたいワタシは頭の中で「The Long Goodbye」の自分なりのピアノでのアレンジで考えながら帰路についたのでした。

『ロング・グッドバイ』はシネマヴェーラでの「ユナイテッド・アーティスツの栄光」で9月に再度上映されますが、ワタシはまた観に行きます。
『マンハッタン』との2本立てですよ!
一気に70年代のNYとLAの風景を鑑賞できるとは何て素晴しいんでしょう。必見です。

↓は予告編。

↓は冒頭の10分。映画をまだ観てない人は見ちゃダメ。
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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♀。会社員。独身。
東京23区在住。
深煎りコーヒーが好き。
成瀬巳喜男監督作品56本を
劇場で観たのが自慢。

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