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『朝はダメよ!』『ブレードランナー』『アンジェラ・マオ 女活殺拳』

今日も映画。

ポレポレ東中野のモーニングで今日から始まるロマンポルノ特集へ。
モーニング上映とはいえ、今日は鹿沼えりさんのトークショーがあるので15分前に劇場に行き、場内に入ってビックリ。ワタシを含めてお客さん3名しかおりません。
あらまぁ。トークショーがあるのに大丈夫なのかしらん?と関係者でもないのに心配していたら、パラパラとお客さんが入ってきましたが、それでも全部で15名ぐらい。
これでは鹿沼さんが本当にお気の毒です。
こんな状態で『朝はダメよ!』が上映されました。
根岸吉太郎監督の80年の作品です。
鹿沼さん演じる下着メーカーの25歳のOLが仕事の後、お酒を飲んで毎日違う男性とセックスするお話で、あっけらかんとしたコメディ・タッチの作品。
小松方正と愛人契約を結んだり、ゲイとセックスしたり、向いのアパートの年下の男の子とセックスしたり、やりたい放題です。
鹿沼さん、「やる」だの「やらない」だの「やろうよ」だの、そんなセリフを連発しておりました。
当時(つまりHIVに感染する恐怖がまだなかった時代)のOLにはこの映画の主人公みたいな奔放な性生活をしている人、多かったのでしょうか??

上映後、鹿沼えりさんのトークショー。
こんなに観客が少ない中トークしなければいけないのは、鹿沼さんお辛かったと思います。
この作品に参加していたスタッフ・キャストがその後活躍していると話されておりました(助監督は那須博之と金子修介)。
今後も女優の活動を続けていきたいとも話されておりました。
トークショーの後、ツーショットを撮っていただき、鹿沼さんがやられているお店の名刺をちょうだいいたしました。
鹿沼えりさん


新宿に移動し、今日も青葉でラーメンを食べ、バルト9で『ブレードランナー』を鑑賞。
先日観たときはシアター8で、今日はシアター5。
シアター5の方が小さいキャパなのですが、それでもやはりいい施設だなぁと思いながら鑑賞いたしました。
前回もそうでしたが、今日も映画が完全に終って場内に照明が付くまで、誰一人として席を立つ人はいませんでした。みな呆然といった感じで。

東京フィルメックス会場の有楽町朝日ホールに移動。
『アンジェラ・マオ 女活殺拳』の上映で、主演のアンジェラ・マオさんが来場しました。
映画の上映前に場内が暗転しスポットライトが付いてアンジェラさん登場したのですが、めちゃくちゃ若い!とても57歳には見ません。
ワタシの席がアンジェラさんが舞台に向かう花道横で、アンジェラさんがワタシの席の横で立ち止まって客席に手を振ったので、3cmぐらいの至近距離で拝見したのですが、スタイルも良くて本当にお若いです。
『アンジェラ・マオ 女活殺拳』ではどのシーンが印象に残っているかとの質問に対し、すべてと答えられておりました。
六本木シネマートでアンジェラ・マオ特集が始まりますが、12月1日にはアンジェラさんまた舞台挨拶されるそうです。

そして本編上映。
キャスト・ロール、スタッフ・ロールが流れる中かかっている曲が、攻撃的なプログレッシブ・ロックで(暴走したEL&Pといった感じ)、ワクワクさせられます(ゴールデン・ハーベストはプログレが好きですね。『ドラゴン危機一発』ではキング・クリムゾンの「太陽と戦慄」がかかってました。使う曲、有名すぎるって)。
全編、泥臭くって、垢抜けてなくって、力強くって、迫力あって、暴力的で最高でした。
この泥臭さこそゴールデン・ハーベスト!
普通は時代が経つにつれ映画の作風は洗練されていくのに、キャセイ→ショウ・ブラザーズ→ゴールデン・ハーベストと進むほど泥臭くなっているなと。
国際交流基金フォーラムでの「香港映画の黄金時代 I」のシンポウジムで香港暴動・反英暴動といった社会不安が香港映画を優雅なものから暴力的なものに変えたとの説明を聞いたのですが、この作品、全体的に当時の香港の不穏な社会情勢のにおいが漂っております。
主人公たちは耐えて耐えて最後に武術で自分達を苦しめていた憎むべき対象を壊滅いたします(この作品では敵は戦前の日本人。『ドラゴン怒りの鉄拳』と同じですね。)。
冒頭からアンジェラ・マオをはじめ道場の仲間みんな怒っております。
怒のエネルギーがこの映画を動かしていて、それがまた荒削りでものすごい迫力なのです。
今回北京語での上映だったのですが、これが広東語だったら迫力があって更に泥臭くて最高だったのにぃと思いながら観ておりました。
(アンジェラ・マオさんは台湾出身の方なので、舞台挨拶でも北京語で話されておりました)。
アンジェラ・マオ


アンジェラ・マオ


この数日、空手映画を2本観て、今日はカンフー映画を観て(劇中では合気道という設定ですが)、これはいよいよ何か武術を身につけなければいけないのかなと思いました。

追記:『アンジェラ・マオ 女活殺拳』のオープニングに流れていた曲ですが、ワタクシ「暴走したEL&Pといった感じ」と書きましたが、この曲は本物のEL&Pの名曲「タルカス」だそうです。音楽にお詳しい方の日記で知りました。
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コメント
朝はダメ・・・ですよ
レイト・ショウが常套のにっかつロマンポルノを朝日爽やかなモーニング・ショウでというこの企画。
ラインアップを見て喜んだのですが、朝はダメですよ。やっぱり見に行けません。
本格H度の高い「あそばれる女」は是非もう一度観たいと思っている作品なんですが・・・
by: imapon * 2007/12/01 00:30 * URL [ 編集] pagetop
imaponさん

鹿沼さんのトークショーがあった日にしか行けませんでしが、あまりの観客の少なさにショックを受けました。
チラシが直前まで無かったなど宣伝不足が要因だと思いますが、どう考えてもモーニングで上映するというのは無理があると思います。
トークショーの司会者は、女性に来てもらうためにレイトではなくモーニングにしたとか言っていたのですが、とんだ見当違いで、ロマンポルノ観る女性がレイトだから行かないなんてありえません。
せっかく劇場でまとまった本数がかかって女優さんも呼ばれたのに企画がうまくいっていなく残念です。
by: リネン * 2007/12/02 00:26 * URL [ 編集] pagetop

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♀。会社員。独身。
東京23区在住。
深煎りコーヒーが好き。
成瀬巳喜男監督作品56本を
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