シネマヴェーラの深作欣二特集にて、『資金源強奪』『仁義の墓場』という傑作2本立て。
私は70年代黄金期の深作作品は末期の中野武蔵野ホールでだいたい観ていて、『仁義の墓場』という作品と劇場に漂っていた異臭が結び付いて強烈な印象になっているのですが、今回は清潔なシネマヴェーラの大きなスクリーンで改めて鑑賞です。
『資金源強奪』、昨年シネマアートンで観たばかりですが、やっぱり面白い。
今回観ても、最後爽やかな風が吹いてきましたよ。
ずばり、深作のベストは『資金源強奪』と『県警対組織暴力』と断言します!
これ、大傑作なのになぜビデオやDVD化されてないんでしょうか?
しつこく言いますが、ホントにこれは傑作です。
続いて『仁義の墓場』。
改めて、異様なまでに暗いなぁ、と。
この作品での芹明香、結構キレイに見えるなと思いました。
大笑い三十年の馬鹿騒ぎ。
ワタシ、大学の授業で府中刑務所内部に入ったことがありまして、独居房内部とか、食堂とか、浴場とか講堂などなど見学しました。
受刑者の皆さんが作業しているカマボコ型の作業所の中も入ったのですが、学生は男女に分けて一列に並ばされ、作業所の入り口と出口の間に引いてある直線ラインの上を歩かされたのですが、我々女子がカマボコ内部に入った瞬間に受刑者の方たちから強烈な視線で我々女学生(20歳ぐらいよ。みんな地味なスーツの着用を義務付けられていたけど)を見られた感触は一生忘れられませんね。
最後の府中刑務所のシーン、どこで撮影したのか知りませんが、実際の府中刑務所は確かにあんな感じでしたよ。
大学生の頃は石川力夫のことを知らなかったから、これが石川力夫があの辞世の句を残して自殺したところかぁなどと感慨に浸ることはなかったですが。
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