今日もまたシネマヴェーラの東宝アクション特集へ。
『野獣の復活』(69年)。
山本迪夫監督の初監督作品だそうです。
あのう、とにかく、主人公・三橋達也の出来の悪い弟役の黒沢年男の演技が目障りです。
この人は細かい演技ができないのでしょうか?頭の悪い狂犬の役とはいえ、ずーっと大声でわめきっぱなし。かと思えば、バカみたいなダンスを披露。
この作品、東映仁侠映画の東宝アクション版です。
昔はヤクザで足を洗った三橋達也(東映なら高倉健の役どころ)が、ガマンにガマンを重ねて耐え忍んでいたのにかかわらず、ヒドい目にあい続け、最後に立ち上げるというオハナシ。
健さんと違って、日本クレー射撃協会の理事の三橋達也はガンを持って大滝秀治のところへ殴り込みに行きます。
この三橋達也の殴り込みが、健さんのようなゆったりとした優美なものでなく、散弾銃を持って階段・廊下を全速力で走って突入するもので、御年46歳にもかかわらず凄く頑張ってます。
そして踏み込まれた大滝秀治が発する言葉は「伊吹、もう来たのか」。
実際に銃を使い慣れている三橋さんが銃の調整をしたり射撃をしたりするシーンが見ものです。
実はワタシも銃にはうるさいんです。
次に鈴木英夫監督の『脱獄囚』(57年)。
鈴木英夫監督は最も好きな監督の一人。
完璧な素晴しい作品でした。傑作。
少しも隙がない。
観ていてハラハラドキドキして心臓が痛くなりましたよ。
鈴木英夫の作品って、えらくイチャイチャした夫婦に危険・危機がふりかかる、そして無事解決してさらに愛を深める、というプロットのものが多いですね。『脱獄囚』もそう。
この作品の池部良がまたいいんだな。視線が殺気立っていてセクシーで、なのに優しくてまいりました。
今回の東宝アクション特集で観た作品の中でもダントツの出来。
鈴木英夫作品、一昨年のシネマアートンの特集に都合が悪くて行けなかったので、まだ11本しか観られていません。全ての作品を観ていきたいです。
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