ラピュタで日活作品を5本鑑賞。
中平康監督の『才女気質』(さいじょかたぎ)を鑑賞。
本日も中原早苗さん、ご子息と鑑賞に来られてました。
傑作。
いかにも黛敏郎な音楽でスタート。
イノダコーヒで大坂志郎が頼んだのはグァテマラ。
京都の路地を歩き続ける轟夕起子。
長門裕之と吉行和子の若夫婦が喧嘩する頭上で電灯が大揺れ。
葉山良二が中原早苗との結婚を伝えるために轟夕起子宅を訪問したときは俯瞰ショット。
若い吉行和子と中原早苗がとてもキュート。
気持ちいいラスト。
観ていて本当に楽しかった。
2本目、田中登監督の『花弁のしずく』を鑑賞。
昨年11月、
グリソム・ギャングでのニュープリント上映会で中川梨絵さんと観たとき以来の再見。
これも『才女気質』と同じく山崎善弘のカメラ。
『花弁のしずく』が一般の劇場でこうやって上映されるは感無量であります。
3本目、曽根中生監督の『大人のオモチャ ダッチワイフ・レポート』。
大和屋竺の脚本。
不思議な魅力がある作品でありました。
お国のために高性能ダッチワイフ製作に尽力する男たちの感動のプロジェクトXかと思ったら、全然違った。
ダッチワイフをつくる工場(こうば)など美術・小道具が凝っているんだなぁ。
自宅に戻ってからの益富信孝の怪演に参りました。
ダッチワイフ工場の織田俊彦も怪しかった。
ラストは衝撃的。こんな終らせ方があるんだ!あれは原宿ですよね。
4本目、白鳥信一監督の『赤線最後の日 昭和33年3月31日』。
これ、観たことありました。いつ、どこで観たのかは思い出せないけど。
歌謡映画でありました。
中島葵がいいんだなぁ。
この作品の風間杜夫も素直でよかった。
5本目、最後は武田一成監督の『ひと夏の秘密』。
武田一成監督はいま最も気になっている監督の一人。
脚本は田中陽造。
あまりに濃密。ロマンポルノの域を超えた作品でありました。
呪われた海辺の神話的奇譚。
屠殺場うんぬんの危険なにおいも。
武田一成監督は本当に描写が丹念なんだなぁ。
新宿を舞台にした『盛り場流し唄 新宿の女』のしっとりした演出にも感心しっぱなしだったけど、夏の海を舞台にしてもすごい。
これから武田一成監督作品を追いかけていくつもりです。
劇中出てくる東京の喫茶店「熱帯魚」が、熱帯魚に囲まれて水中でコーヒーを飲むような内装になっていて気になりました。
連続で5本観たので疲れました。
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