ここ数日ひどい腰痛に悩まされています。
家事が出来ない状態。
ずっと座ったままになる映画鑑賞は腰痛に悪く、
ここ数日劇場に通えなかったのですが、
今日は決死の覚悟で劇場2館へ。
まず、シネマヴェーラの石井輝男監督作品『無頼平野』。
プリントが現存するものでは、数少ない石井監督の未見作品。
石井ファンには嬉しい楽しい一作でした。
昔の新東宝作品『肉体女優殺し 五人の犯罪者』とよく似たスタートで物語が始まります。
昭和30年らしい摩訶不思議な空間を舞台に、レビューあり、エロあり、グロあり、
つげ的幻想的エピソードあり、いかがわしい街並みありの娯楽作。
ヒロイン岡田奈々が出演するカジノ座という劇場の外観として
池袋の旧・文芸坐が映し出されたとき思わず、
ワーっと一人声を出してしまいました。
懐かしい。
血液銀行のシーン、佐野史郎のベッドシーンとか面白かった。
(佐野史郎といえば、以前下北沢の映画館で並んでいたら、
私の後ろに佐野史郎が並んだので、そのことを当時のカレに自慢したら、
そのカレに「映画館で、ボクの入った後のトイレに佐野史郎が入ったことあるよ」言われ
完敗したことがありました)
で、『無頼平野』の後半、あの吉田輝雄が登場。
吉田輝雄といえば、二枚目なだけの不器用な演技をする人というイメージでしたが、
すっかり貫禄がつき、渋い演技派になっているではありませんか。
吉田輝雄を観られただけでも価値がある映画だった。
(そして由利徹も!)
もう1本の『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』は、
新・旧文芸坐で何度も何度も観たので今回は割愛して劇場を出て、
帰りに百軒店の喜楽で中華麺を食べる。
もうオッサンの行動パターンです。
壮年の男性客が帰った後、店のオバアサンが
「浅間山荘事件の時さぁ、今のお客さんと一緒に店でテレビ見てたよー」と言ってました。
さすが老舗店。言うことが違います。
高円寺に移動。
新星堂が「大人のためのレコード屋」とのコンセプトでオープンさせた新星堂高円寺レコードという店に行く。
BGMは南こうせつの『荻窪2丁目』。
「主に1970~80年代を切り取った日本のフォーク/ロック/ニューミュージック/
歌謡曲、及び同年代洋楽ロック&ポピュラー中心の品揃え」
とのことですが、店舗面積の関係もあるでしょうが、
品揃えが中途半端なのです。
普通の大型店にも置いてあるベスト盤なんかが中心で、何だかなぁと思いながら見ていたら、
男性に「NHKですけど、今フォークの取材してまして、フォーク聞きますか?」と声をかけられた。
「いや、聴かないですねぇ。」と私。
「昨日、かぐや姫が再結成して、つま恋でコンサートやったの知ってますか?」
「ええ、何かで聞きました。」
「フォークのこういうアーティストの人達の名前知っていますか?聞いたことありますか?」とNHK氏。
「名前はみんな知ってますし、聞いたこともありますけど…。
私、荒木一郎さんのファンなんです。」と答えると、
「ほう。荒木さんのどこが好きですか?」
「そうですねー。才能があって、ワルっぽいところが…」と私。
「良かったら、荒木さんのどこが好きか、カメラの前で話してくれませんか?」とNHK氏に言われるも、この姿で全国放送に映りたくないので遠慮させていただきました。
そしてラピュタにて『吸血鬼ゴケミドロ』を観る。
今日2本目の吉田輝雄出演作。
キャー、吉田輝雄、スリムで背が高くて足長くてカッコイイー、と思いました。マジで。
ツッコミどころ満載の松竹SF映画。
必見。
(以下ネタバレあり)
タランティーノが影響を受けたとかいう不気味な夕焼けの色で映画は始まり、
嫌が応にも、気分は盛り上がります。
冒頭からチープな特撮の連続。
機内サービスの飲み物の色や、鳥の血の色が赤というより赤紫で不気味です。
不時着した旅客機の生存者10名のキャラの濃さが凄くて、
そのキャラの濃い生存者達がエゴむき出しで、生き残ろうとするのがこれまた凄い。
で、最後に生き残った吉田輝雄と佐藤友美の美男美女二人が、
生き延びようと野山を走り、やっと高速道路の料金所の前にたどり着く。
この辺りのシーンが、『猿の惑星』のようでもあり、とても美しく恐ろしい。
そして衝撃のバッド・エンディング。
正義感あふれる心優しい美男美女は救われないのかー?!
ガーン。
吉田輝雄の魅力にひたった一日でした(ホントに)。
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